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青唐辛子のおいしさと新島の風土【取材映像ノート】2023年1月11日
遠忠食品の「東京都産柚子こしょう」は柚子・青唐辛子・塩だけで作られています。
青唐辛子は新島で栽培されたものです。
新島の青唐辛子には華やかな辛さと豊かな香りがあります。
この美味しさは新島の大地を形成する白い砂地土壌と、黒潮海流に囲まれた温暖な気候が深く関わっています。
この記事では新島で誕生する青唐辛子のおいしさの理由をご紹介していきます。
新島の青唐辛子とは
青唐辛子の産地はいろいろありますが、新島の青唐辛子は土壌と気候が深く関わっています。
そもそも青唐辛子とは
熟してから赤くなる唐辛子とはことなり、青い状態で辛いのが青唐辛子です。
赤唐辛子の未熟なものではなく、青い状態で熟している点でことなっています。
青唐辛子を育てる新島の土壌の特徴
新島の土壌を形成するのは火山の噴火の溶岩が固まって生まれた「コーガ石」です。
新島の特徴のひとつ白い砂浜もこのコーガ石によるものです。
このコーガ石は砂質が強く、粘土質が低く、水はけが良いのが特徴です。
唐辛子は砂地で水はけの良いところで育つと辛味が強くなると言われているので、新島の土壌はぴったりというわけです。
黒潮暖流に囲まれた温暖な気候
新島は黒潮暖流に囲まれている関係で年間を通して気候が温暖です。
一方で「潮風の島」と呼ばれるほど風は強く、とくに5月頃に吹く風は台風にも劣らないほどの強い風なのだそうです。
春から夏、秋にかけて温暖な気候は新島の青唐辛子の風味づくりに深く関わっているそうです。
新島で栽培されている青唐辛子は小笠原種と八丈種の2種類
新島で栽培されている青唐辛子は青い段階からすでに十分な辛さがある品種です。
ひとつは小笠原種で、これは長細い形状で秋になるに従って徐々に赤くなっていきます。
もうひとつは八丈種で、こちらは小粒で張りのある形状をしています。
八丈種は秋になっても赤くなりにくい性質があるのだそうです。
おいしい新島の青唐辛子は、ひとつひとつ完熟を見て手摘み
これは遠忠食品の柚子こしょうならではのポイントですが、収穫するときに完熟の度合いを見ながら、ひとつひとつ手摘みをしています。
株ごと収穫して唐辛子をこそぎ落とすと辛さも美味しさも未熟なものが混ざってしまい品質が下がります。
指先で完熟の度合いをみながら手摘みをするので華やかな辛さと豊かな風味が最大限活かされるのです。
東京都産柚子こしょうの生産者を招いてのライブイベントを2022年に開催しました
東京都内で生産された原料のみで作った遠忠食品「東京産柚子こしょう」は、檜原村・多摩地域のゆず、伊豆新島産の青唐辛子、伊豆大島産の深層海塩ハマネを使用。こだわりの製法で丁寧に細かくすりつぶしており、爽やかなゆずの香りと島とうがらしならではのシャープな辛さが特徴です。 今回は、それぞれの生産者さんをゲストにお迎えし、東京の山、海、島のめぐみの魅力について深掘りました。
・柚子(檜原村):合同会社ともすび 細貝和寛さん
・塩(伊豆大島):深層海塩株式会社 三間伊織さん
・唐辛子(伊豆新島):新島村農業協同組合 大沼剛さん
「東京都産柚子こしょう」のご案内
新島の青唐辛子をつかった遠忠食品の「東京都産柚子こしょう」は、柚子・青唐辛子・塩の3つの素材だけで作られた食品です。
鍋・おでん・餃子・イカのお造りから、パスタやグリーンカレーなど、季節を通して広く食卓を活用いただけるアイテムです。
新島ならではの青唐辛子のおいしさをぜひ柚子こしょうを通して味わってみてください。
撮影余談メモ(by TactTable 志賀)
新島・大島への取材は遠忠食品三代目宮島さんのヨット(ビフロスト号)で向かいました。薄明の時間に浦賀港を出港し、東京湾の砲台の向こう側に日の出を眺め、風が出てきたところでメインマストを広げてヨットのエンジンを切ると、マストが風を切る音、ヨットが水面をすべる音だけの世界になります。見渡す限り水平線が広がり、その先にポツン、ポツンと伊豆諸島が浮かんでいます。ヨットの進む速度は自転車くらいなのだそうで、遠くに見える島をいくらじっと眺めていても全然近づいている気がしません。対象物が近くにないので距離の感覚がおかしくなります。これは不思議な体験でした。大島を過ぎ、新島が近づいたのは夕方近くですが、記事にもある通りコーガ石が切り立った島の側面は白っぽく、ヨットでゆっくりと通過するのがフェリーで眺めるのとはことなって、じっくりと島の容貌を観察することができました。