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深層海塩に秘められたおいしさの理由【取材ノート】2023年1月11日
遠忠食品の「東京都産柚子こしょう」の原料は、塩・柚子・青唐辛子の3つだけです。
そのひとつ「塩」は大島の深層海塩です。
深層海塩は地下300mから汲み上げられた海水を精製したものです。
塩としては珍しい深層海塩。実は栄養塩類が豊富でおいしさ・料理に効果的と注目されています。
「東京都産柚子こしょう」美味しさにも、欠かせない原料です。
東京都産柚子こしょうの原料めぐりで、浦賀港から新島までヨットで向かい、今度は同じくヨットで大島に向かいました。
深層海塩とは
深層海塩とは地下300mから汲み上げられた海水を精製した塩です。
伊豆大島の噴火で誕生した玄武岩の岩盤に海水がゆっくり浸透し、地下300mにわたって多孔質の玄武岩のフィルターで濾過されています。
したがって純度の高い海水で、また栄養塩が豊富なことが特徴です。
深層海塩をつくる大島の玄武岩
船で大島に近づいていくと気づくことですが、新島の白い地盤とはことなり、深く茶色い地層が印象的です。
同じ火山噴火によって誕生した島ですが、新島のコーガ石に対して大島は玄武岩なのだそうです。
大島の周辺をドライブすると黒く巨大で大きなうねった地層を見ることができます。
この岩盤こそが深層海塩にはなくてはならない地質というわけです。


深層海塩の誕生
深層海塩株式会社のはじまりは大島の地割れ噴火。温泉を敷こうと掘削していったものの出るのは海水。
当初の温泉の計画がなくなったところを、汲み上げられた海水から塩をつくろうと事業がスタートしたのだそうです。
玄武岩は多孔質といい、無数の小さな穴が空いているのが特徴。
地下300mにおよぶ巨大な玄武岩のフィルターで濾された海水は海中の不純物のないクリアで、そして栄養塩類が豊富な海水だったことから、類のない高品質の塩に仕上がったそうです。
工場にはこの汲み上げられた海水を蛇口から出す場所があったので、味見をしてみると塩辛いけど、まろやかでどこかに甘さも感じるおいしい海水でした。この海水から水分を除去し最終的に塩に仕上げていくのです。


深層海塩の製造方法
汲み上げられた深層海塩は、一度、噴霧されて潮風にあてられ自然の力で水分がとばされます。

濃度の高くなった海水はさらに大きな釜でさらに濃度を高めていきます。
この段階の高濃度に煮詰めた海水をなめると、塩と一緒にふくまれるニガリ(マグネシウムなど)の影響でとても苦いのが特徴です。
小指につけてなめるだけでびっくりするほど塩辛く、そして苦いです。

最終的に80℃の釜で24時間かけてじっくり、ゆっくり濃度を高めていきます。
こうすると徐々に塩の結晶がうまれ、鍋底にたまっていくのだそうです。


これを遠心分離機にかけてできあがったのが「ハマネの深層海塩」です。
遠心分離機にかけて仕上げるときにも、どのくらいニガリを残していくかは美味しさを決める最後の要だそうですよ。

深層海塩のまとめ
地中300m深く玄武岩で濾過された海水を24時間かけて精製される深層海塩。
大島の噴火と海水と人の力が織りなした奇跡の美味しさなのかもしれません。
いずれにしても東京都産柚子こしょうにはなくてはならない大事なおいしさを支えている塩はこんなふうに誕生しているのです。
取材映像のご案内
「東京都産柚子こしょう」の生産者を招いてのライブイベントを2022年に開催しました
東京都内で生産された原料のみで作った遠忠食品「東京産柚子こしょう」は、檜原村・多摩地域のゆず、伊豆新島産の青唐辛子、伊豆大島産の深層海塩ハマネを使用。こだわりの製法で丁寧に細かくすりつぶしており、爽やかなゆずの香りと島とうがらしならではのシャープな辛さが特徴です。 今回は、それぞれの生産者さんをゲストにお迎えし、東京の山、海、島のめぐみの魅力について深掘りました。
・柚子(檜原村):合同会社ともすび 細貝和寛さん
・塩(伊豆大島):深層海塩株式会社 三間伊織さん
・唐辛子(伊豆新島):新島村農業協同組合 大沼剛さん
深層海塩をつかった商品のご案内
深層海塩をつかった遠忠食品の「東京都産柚子こしょう」は、柚子・青唐辛子・塩の3つの素材だけで作られた食品です。
鍋・おでん・餃子・イカのお造りから、パスタやグリーンカレーなど、季節を通して広く食卓を活用いただけるアイテムです。
深層海塩のおいしさをぜひ柚子こしょうを通して味わってみてください。