新着情報WHAT'S NEW
香りのスパイス 檜原村の柚子のおいしさとは【取材ノート】2023年1月22日
柚子は「香りのスパイス」の異名をもつほどすばらしい香りのフルーツです。柚子の香り成分「ユズノン」はたった1滴で25mプール1杯にまで香りが広がる力を持つといわれています。遠忠食品「東京都産柚子こしょう」は柚子・青唐辛子・塩の3つしか使いません。今回はこの東京都産柚子こしょうで使われている檜原村の香り高い柚子についてご紹介します。
檜原村と柚子
車や電車だと都心から約2時間の檜原村は、島しょ部をのぞくと東京都の唯一の村です。
村のほとんどが関東山地のなかにあり、とくに北側は断層の関係から岩場も多い特徴があります。
昔から林業・薪炭や養蚕が盛んな檜原村に柚子が育てられるようになったのは、林業の衰退のころ。
ミカン科のなかでも柚子はとくに寒さに強く、樹勢(樹木の育つ力)も強く、育てやすいということもあったかもしれません。
こうして山地の傾斜地の日なたで柚子は育てられ、檜原村を代表する作物になりました。
ですが近年は高齢化とともに栽培は少なくなり、家庭の軒先で育った柚子が出荷されるような状況です。
枝を剪定していると大人の背丈程度で育つ柚子ですが、剪定されずにおくと高さ4mほどまで生長します。
こうなると大変なのは収穫です。枝の高いところになった実を、高枝切り鋏でひとつひとつ摘果するか、枝ごと切り落とすしかありません。高枝切り鋏の作業は大変時間がかかるため、撮影した日は枝ごと切り落として収穫しました。
柚子のトゲ
ちなみに柑橘類は枝にトゲがあるのが特徴で、とりわけ柚子のトゲは大きく鋭いのです。怪我の注意はもちろんですが、風が強いと枝がゆれてトゲが柚子の果実を傷つけてしまうこともあるほどです。
檜原村の日なたの斜面でたっぷり太陽の光を浴びて大きく枝を伸ばした柚子の香りはすばらしく、収穫された柚子の周辺はとてもいい香りです。
収穫された柚子は遠忠食品「東京都産柚子こしょう」の原料となります。
檜原村の柚子を守る人
高齢化によって柚子栽培に携わる人が少なくなるなか、地域おこし協力隊を経て、農業や農産加工品開発を手掛けている若者がいます。合同会社ともすびの細貝和寛さんです。
細貝さんは柚子のほかにも檜原漬というお漬物づくりや、梅を使ったシロップやわさびなど檜原村の風土を活かした様々な食品づくりを手掛けています。
美味しい食材を育み産地を支える人のおかげで、今日もおいしい「東京都産柚子こしょう」があります。
檜原村の柚子の取材映像
東京都産柚子こしょうについて
檜原村ならでは香り高い柚子。このおいしさをぜひ柚子こしょうを通して味わってみてください。